堺市北区に完成したT様邸は、上下完全分離型の二世帯住宅。1階はご両親+おばあさまの3人、2階はご夫婦+未就学のお子さま2人の子世帯が暮らす、各階3LDKずつの住まいです。
土地探しがうまくいかない子世帯と、築年数の古い大きな家の耐震性が不安な親世帯——それぞれの悩みを、“実家の建て替え”という選択で前向きに解決。バリアフリーの徹底と、暮らしやすさ・快適性の両立を目指しました。
3年越しの家づくり。「実家の土地を活かす」が最適解に
T様とのご縁は、かなり前にご参加いただいたセミナーから始まりました。当時はまだお子さまもいなかったご夫婦。立地の良い場所、できれば実家の近くで暮らしたいという思いがあるものの、総予算が膨らみ「このままだと希望が崩れてしまう」という状況に。土地探しを続けるもののなかなか決めきれず、気づけば3年が経っていました。
一方、奥さまのご両親は「建物が古く、大きい」「耐震面が心配」という課題を抱えていました。
そこで出てきたのが「実家を建て替えて二世帯にできないか」という相談でした。立地の良いご両親の土地を活用できることで、土地費用の負担を抑え、建物の安心・快適性に予算を回せる。暮らしの前提が揺らいだタイミングで、現実的に叶う道筋を一緒に組み立てていきました。
上下完全分離+玄関別。気を遣わず暮らせる距離感
二世帯住宅は、同じ家に住むからこそ、希望や価値観が複雑に重なります。本当は言いたいけれど言いづらいことも出てきます。そこを丁寧に汲み取り、落とし所を見つけるのが大切です。
T様邸は、当初「左右で分ける」提案も検討しましたが、最終的には上下分離に。さらに玄関も別の完全分離型とし、生活リズムや気配のストレスを減らしました。
それぞれの世帯が「自分たちの家」として暮らしながら、必要なときに助け合える距離感。都市部の二世帯にとって、メリットの大きい形です。
1階は徹底バリアフリー。介護職の視点で“細部”まで
1階のご両親の住まいで大切にしたのは、何より足腰への負担を減らすこと。段差をなくすのはもちろん、日々の動作がラクになるよう、細部までバリアフリーを徹底しました。
また、子世帯であるご夫婦は介護職。暮らしの中での“つまずきポイント”をよくご存じだからこそ、計画段階で多くの気づきをいただき、より実用的な住まいになりました。
広さ配分のメリハリ。1階は個室をゆったり、2階はLDKと収納を充実
各階の大きさはほぼ同じ。そのうえで、世帯ごとに“心地よい広さの使い方”を変えています。1階の親世帯は、個室を広めに。日常の動きが少なくても快適な、落ち着いた住まいとなるよう設計しました。一方で、2階(子世帯)はリビングと収納を広めに。個室は最低限にして、家族が集まる場所を充実させています。収納はファミリークローゼット中心にすることで、効率的な家事動線を叶えました。
また、二世帯住宅は、内装の好みをどうまとめるかもポイントです。T様邸ではテイストを揃えながらも、1階の親世帯は明るく清潔感を大切に、2階の子世帯は格好よくモダンな印象に仕上げています。
堺市北区T様邸は、約50坪の立地の良い敷地を活かし、上下完全分離の二世帯を実現しました。二世帯住宅は、希望や本音が複雑に絡むからこそ、丁寧な整理と提案力が問われます。WAKUWAKUハウスには、設計担当やインテリアコーディネーターのほか、相続診断士やファイナンシャルプランナーもおり、スタッフみんなの知見を掛け合わせ、双方が無理なく心地よく暮らせる形へまとめていきます。

